ニキビ跡の赤み

ニキビやニキビ跡の赤い色素沈着は、
炎症によって傷ついた真皮内の毛細血管からの出血によるものです。

 

血液内で、酸素を運ぶ役割を果たしているヘモグロビンの鉄分・ヘムは赤色をしていますが
酸素と離れると紫色になります。
色素沈着が時間とともに、紫から赤黒い色へと変わるのはこのためです。
打ち身や、注射の失敗による内出血と同じようなものだと考えてください。

 

いわゆる美白化粧品は、

ヘモグロビンが原因の赤い色素沈着には、ほとんど効果がありません。
細胞が傷ついての出血なのですから、漂白しようとしても、それは無理な話です。
では、どうすればよいのでしょう?

 

ニキビ跡の赤み対策

ターンオーバーで色素が沈着した部分は、だんだん表面に押し出され、やがて剥がれ落ちます。
肌が弱ったり栄養不足だったりすると、再生には通常より時間がかかります。
約28日かかるターンオーバーのサイクルを、人為的に早めることはできません。
そこで、日頃の洗顔やスキンケアに加えて、
ターンオーバーが正常に働くよう、生活習慣を整えることが大切です。

 

生活習慣の改善

睡眠不足や偏った食生活は、ターンオーバーの乱れに繋がります。
毎日少なくとも6時間程度の睡眠を確保し、栄養のバランスを考えた食事をとりましょう。

 

美容のためにはビタミンCと言われますが、
この場合は、たんぱく質の再合成を促進する「ビタミンB6」が効果的です。
健康な肌や髪を作る働きがあります。
体内で活性型に変わるにはビタミンB2を併せて摂取する必要があります。
サプリメントよりも、食物からとる方が吸収がよくなります。

 

ビタミンB2を多く含むもの

レバー、ウナギ、ヨーグルト、納豆、卵など。

B6は

まぐろ、さんま、サバなどの青魚、レバーや豚肉などに豊富です。

 

メイクでカバーする時は、

コンシーラーがおすすめです。
肌よりワントーン暗い色を、ニキビ跡の色素沈着が気になる部分にのせ、
周りを指でトントンと叩いてなじませます。中心は、いじらないようにしてください。
その上からパウダーをはたけば、かなり目立たなくなります。

 

色素沈着は、マクロファージという死んだ細胞や細菌を食べる細胞の働きによって
だんだん薄くなっていきます。
ニキビ跡の場合は、正常なターンオーバーを繰り返していても、3か月から半年はかかります。
長期戦の構えが必要です。